酋長ディミトリアス
2017/04/21
匠です。
今夜もまた、屋根裏部屋では弦が弾けています。
「今夜、みんなで親子丼を食べるよ」
とノアから連絡があったので、
アブドゥルと、彼の悪友アレックスと3人でノアの家へ向かうことに。
彼の家に着くと、他にも誰か来ている様子。
中でも特に目立っていたのは、
黒い長髪に鷹の羽が添えられたカウボーイハット、
ハワイで育ったフィリピン系の彼、ディミトリアスです。
後で馴れ初めについてノアに話を聴くと、
ある日、ノアが外でいつも通り散歩をしていると、
木の下でディミトリアスがギターを弾いていて、
瞬間的に彼らはジャミングし始め、意気投合。
それから暫く経った今もこうして家で集まり夜な夜な一緒にギターを弾くようです。
ディミトリアスが連れてきていた友人ジェイもギターを弾くらしい。
彼ら二人は、もう少し南に降りたところにある別のカレッジで学生をしているので、
僕みたいに放課後ノアと頻繁に逢うことはないけど、
週末に夜ご飯、音楽の時間を共有するみたい。
他に二人、レイとコリーンという謎の二人組もいたけれど、
名前を伝え合ったくらいで、あまり会話はしなかった。
ディミトリアスの外見パンチが強すぎて、僕も色々聴いてしまう。
何故カウボーイハットなのか、
その長髪はどれ位伸ばし続けているのか、
かすかに香るそのエッセンシャルオイルはなんだ、とか
彼も少し困っていました。笑
僕が日本から来たと分かると彼は、
「こんにちは、はじめまして」
と急に日本語を披露。
それに、発音がかなり日本人の自然なものに近い。
ハワイ育ちも関係しているのかな、と思ったが、
他にも中国語、スペイン語、そしてハワイの原住民の言葉を巧みに操る。
以下の動画は、僕が彼にリクエストした Yes の「Roundabout」の導入部です。
【ブログを更新しました】
— 三浦 匠吾 (@shg_mur) March 23, 2020
新たなヒッピーギタリストとの出逢いです。https://t.co/WuGBeix4vI pic.twitter.com/6eUIhIqmh2
こうした言語学習の壁の1つ「発音」について、
僕はいつも「舌の筋肉」を理由に発音は難しいと言い訳するけど、今日は面白い事を聴いた。
英語話者が日本語を話す時、既に発達した筋肉を柔らかくして、数少ないたった5つの母音の音を探し当てるのがとてつもなく難しいらしい。(日本の母音は"アイウエオ"5つなのに対して、英語は"ア"だけでも、"ӕ"とか"ʌ"、"ə"とか様々で、母音は主要なものだけで16個。)
そんな対照的な2つの言語だけど、共通して言えることは「音を探してる」ということ。
ディミトリアスは12年間ギターを弾き続けている。
そんな「音を探しあてるプロ」は"英語"はもちろん、"フィリピン語"、"ハワイ語"、"中国語"、そして少しの"日本語"の5つの言語を流暢に話す。
その証明し難い説は、ノアにも見られる。
音に繊細な彼もまた、日本語のみでなく、何とドイツ語も日常会話程度であれば出来るそうだ。
異文化交流をする際「言語」ではなく「音」に意識を向けると、また違う感覚で楽しめそう。
音で会話する彼らと日々過ごすと、小さい時に僕もしておけば、って少し後悔する。
悔しいから、たまにボンゴで参戦