初めてのイースター(復活祭)
2017/04/16
匠です。
「初めてのOO」シリーズが、二回重なってしまいますが、あしからず。
今回は、初めて「イースター」という宗教的行事を体験しました。
体験、といっても、イースター祝福の集まりに誘われただけでしたので、
本来のイースターとは多少異なります。
皆さんは、「イースター」という一事を聞くと、頭には何が浮かびますか?
僕は、「モアイ像」でした。
しかし、よくよくイースターの本来持つ意味を調べてみると、
「十字架にかけられて亡くなったキリストが、その3日目に復活したことを祝う復活祭」*1
らしいのです。
ハロウィンは10月31日、クリスマスは12月25日、
といったようにイースターには明確な日付設定はなく、
「春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日」らしいのです。
ですので、今日、4月16日(2017年度)がイースター当日、ということになります。
続いて、イースターシーズンに多くみられる卵と兎について。
卵は生命のはじまりの象徴であり、殻のなかにいる時間を経て、殻を割って生まれてくる様子が、キリストの復活を表していることからシンボルとなっています。
イースターバニーは、うさぎが多産であることから、豊穣や繁栄のシンボルとされていることがもとになっているそうです。
ちなみに、先ほどの「イースター島」は、18世紀初期頃、オランダ海軍がその島を見つけた日がイースター当日であったために、イースターの島となったみたい。
モアイ像に特別な意味を込めた原住民にとっては、飛んだ迷惑ですね!
(僕は、そのモアイ像たちが遠い昔、どの様にその島に運ばれたのかがずっと気になっています。GPSもない頃、星を見て、風を読み、波を感じ、重い岩を削り、木製(恐らく)の船に乗せ、島へ運んだ原住民たち。今の技術と智慧を用いても、大変な作業です。)
さて、前置きが長くなってしまいましたが、
そろそろ本題、イースター当日の出来事について書きます。
16日日曜日の朝、初めて一人でシアトルへ向かいました。
エバレット駅からの始発バス512番に乗り、終点チャイナタウンで下車。
片道は約3ドル、1時間程です。
日本の長距離バスに比べるととても安く、二階建て式のバスでツアー気分になれますが、利用者はとても少なく、いつも席が空いています。治安上の関係でしょうか?
シアトル市内に着くころには腹を空かせていたので、適当に腹ごしらえ。
"Samurai Noodle"
怪しいですが、ラーメンも暫く食べていないので、ここに決めました。
肝心な味については、ご想像にお任せしますが、
僕は今後この店には来ないと思います...
腹4分程になった所で、これまた「初めてのOO」
シアトル市内を走る電車"Light Rail"に乗ります。
この電車で上はワシントン大学、下はタコマ空港付近まで移動できます。
運賃は一律3ドル程? 毎5分-10分の間隔で電車は来ます。
現在では、鉄道の拡大を計画していて、州内工事中の様子が各地で見られます。
そんな野望を抱えたSound Transitの電車に乗り約20分、
目的の駅「Othello Station」に着きました。
街は、エバレットと同様、殺風景で人もあまりで歩いていません。
しかし、誘っていただいた場所までもう少し、
駅から10分歩きます。
Googleの地図案内に従い歩き、彼の家に到着。
家に着くと、彼を始め、彼の友人みんなが僕を迎え入れてくれました。
皆さん、距離感が近くとても親しい様子。
話を聴くと、どうやら彼らは大学時代の同級生、またその同僚や家族らしい。
それに彼らの多くはHoward大学卒の秀才ばかり。
彼らの殆どが西海岸で働いていて、イースターということで皆集まったそうです。
それにしても、そんな人たちを集めてしまう家と信頼を持つVaughan、
本当に素敵な出会いに恵まれたなあと、改めて実感。
特に卵やうさぎは見当たらず、人が集まる口実の1つとして利用していたようです。
余談ですが、Vaughanが酔っぱらった友人をとても恥じていたことに少々驚きました。
気になったので伺うと、人前で意識が明瞭ではなくなるほど酒や大麻を吸ってしまうことは、例え親しい友人であっても、羞恥を晒していることと何ら変わりはないそうです。
意識の疎通や、過ごす時間の質を重んじるからこその、正当で聡明な意見ですね。
女性でさえ、夜道を一人で帰れなくさせる日本の飲め飲め信仰は、恐ろしいものです...
そういったことを裏隠しもせず、面と向かって伝えてくれる彼にも畏敬の念を覚えます。
留学も始まり、一人では寂しいだろうという彼の気遣い。
声の強弱や振る舞い、美化せずありのまま物事を伝えてくれる彼には多くを学びます。
今夜は、彼の家に泊まらせて頂き、翌日の朝、また電車でエバレットまで帰ります。
片道約2時間、遠い道のりではあったけれど、イースターという行事を通じて
強く結ばれた人々の繋がり、コミュニテイ維持の大切さをひしひしと実感した、そんな日でした。
彼の持つ様な「コミュニティ」をここワシントン州でも築いていければと思います。
伝統的なイースターを体験できたかどうかは分かりませんが、
こうした宗教的な行事をきっかけに人々が集まるなど、
日本のクリスマスやハロウィンのお祭り騒ぎなものとはまた別に、
彼らの生み出す新たな伝統を垣間見たような気がします。
Vaughan、ありがとう!